七月。 部屋のカレンダーは三月で止まっているし、掛け時計も十時三十四分で止まっているけれど、日に日に気温は上昇しているし、鳥の声から蝉の声に変わりつつある。 二十日ばかり早くやって来た梅雨は、律儀に二十日ばかり早く去って行った。梅雨というく…
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