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好きの頂点

 

 

好きの頂点は、無敵だ。


何かを好きだと思っている時、言葉にし切れぬ幸福感に埋もれる。

 

誰かを好きな時、何かを好きな時、好きな人と一緒にいる時、好きな音楽を聴いたり好きな本を読んだりしている時、好きな色の服を着ている時、好きな言葉に出会った時、好きな雲が流れている時、好きなことを好きなようにしている時、そしてそれらを改めて好きだと思う時、涙が出るほど幸せだと感じる。

 

その分、好きが崩れて無敵が頂点から落っこちる時が怖い。


好きなものを好きでなくなる瞬間には気が付きにくいけれど、それに気付いて好きだったことを思い出すと、寂寥感というのか、なんなのか、とにかく私はアレが駄目だ。
好きなものを好きでなくなるのは悲しい。

 

逆もまた然り。
逆の場合は人のみに限られるけれど、自分を好いてくれていた人が、離れていくのは寂しい。一時でも好いてくれたことはとても嬉しいけれど、離れていく寂しさよりは大きくない。


それ故時折、一定の距離を図ってしまう。山岳家が登山から下山へと変わる前に、天に向かって投げたものが落ちてくる前に、私は逃げ出したい。

 

 

いつまでも、好き続けられればよいのになぁ、一度好きになったものや人を。とても幸せだろうになぁ。