6日前のこと

 

 

光が強くなればなるほど影も濃くなるというのは、事実であって皮肉にも思う。

 

 

薄暗いところに居たい。
隣に座っているのが誰かもよくわからないところで、『あらしのよるに』のヤギとオオカミみたいに、静かに話をしていたい。

 

深海魚のように暮らしたい。
地球の意識の外に居ながら、自分たちの世界の中で満足に暮らしたい。


部屋の角の埃のように、じっと息を潜めていたい。掃除機でも吸い取れないくらい隅に逃げて、隠れていたい。

 

 


陽が差せば差すほど、臓器がジリジリと焼かれて焦げて、溶けていくような気がする。


雲が被さるのを待って、傘を買わねば。