心に太陽を持て

 

 

 

毎日毎日生きていても、ちゃんと生きたなぁと思う日はとても少ない。

 


仕事を頑張ったな、でも、大好きな人たちと楽しく過ごしたな、でも、旅行に行ったことでも、なんでもいい、できる限り多く、しっかりと生きたい。

 

 

 

今日は、とてもよい一日だった。

朝早く起きて、洗濯機も回し、ご飯ものんびり食べ、ちゃんとお化粧をして、好きな服を着て、電車に乗った。


観たかった映画を観た。たまたま水曜日のレディースデーで、安かった。気分が良くて、映画のパンフレットも買った。半券で、お昼ご飯に杏仁豆腐が付いてきた。こういう小さな特典小さな幸せが、嬉しい。


大好きな本屋に行った。"大好きな"本屋ではなく、大好きな"本屋"、違わないようで、違う。

 

本屋で本を見ている時が、一番好きかもしれない。洋服を見ている時でも、テレビや映画を見ている時でも、お笑いやショーやライブを見てる時でもなく、美味しいご飯を食べるよりも親しい友人と一緒にいるよりも、何よりも好きかもしれない。しかしながら天気の良い平日、ほとんど貸切の電車に乗って田舎道を眺める事、そして電車に揺られながら眠る時も負けず劣らず。

 

紀行本が本当に好きで、今日も七冊買ってしまった。もう一冊買おうと思っていたんだけれど、先月同じ本を買った気がして、止めた。先月も六冊ほど買ったし、毎月一冊以上買っているくせに、本を読むペースは月に一冊か二冊程度。申し訳ない事に眠たくなってしまうのだ、文字を読んでいると。それがどんなに魅力的であっても。眠気には勝てないなぁ。読みたい本と本気で向き合える時でないと、読めないというのもある。文字が、言葉が、全く頭に入ってこなくって。本を開いて、あぁ無理だと思うと、一切読めない。それから知らない言葉や意味の曖昧な言葉をひとつ残らず辞書を引きながら読んでいるというのも一つの理由。(そのくせ全く覚えない。同じ言葉を何度も調べている。記憶力というものの存在を疑う)そりゃあ前に同じ本を買ったかどうかなんて忘れてしまうわな。読書家なんて一生言えない~。

ちなみに読書家とはどのくらいの冊数を読んでいればそう言えるのか、調べてみたら、だいたい年間100冊、ひと月にして8-9冊らしい。毎月8-9冊買ってるだけで読書家じゃあダメかなぁ~。

 


本屋にいると、時間があっという間に過ぎてしまう。超高速で本棚を見ようとしても、一時間はかかる。背文字を目で追うのが、とても楽しい。目に留まったタイトルの本を手に取る動作が好き。裏表紙のあらすじを見る前のワクワクが好き。あらすじをザッと読んでこれだ!とピンと来た時の感覚が好き。

 

 

タイトルって、本でも曲でもなんであっても、本当に大切だなぁと思う。それが全てではないけれど、人は見た目が9割、のようなかんじで、幾ら中身がよくてもパッと見た時に興味を持ってもらえなければ、中身を知ってもらうのは難しい。

作った人の感覚、一番大切な部分、センス、色んなものが凝縮されている、タイトルはとても興味深い。

 

 

と、本についてタラタラ長々熱々と、語ってしまった~。

この世の、(私個人が思う)素晴らしい本を全て読み切れないまま死んでいくのがとても惜しい。あの世にも本屋があったらいいな~、本屋くらいあるか~、あるよね~、なけりゃ作ればいいよね~、と、あの世での楽しみを今、ひとつ見つけた。ハッピー。

 

 


話変わって今日、お昼ご飯を食べている時、隣の席に座っていた夫婦(30代半ば程)が、ずーっと、口ゲンカしていたの。口ゲンカというか、ずっと互いに不平不満をブツブツ言い合っている、というかんじ。奥さんは口が悪く、旦那さんは終始貧乏揺すりをしていた。そして二人の間には二歳程の可愛らしい女の子が。その子がちょっと騒ぐだけで「うるせぇ」だの「ちゃんと食べろ」だの、それに対して旦那さんが貧乏揺すりをしながらまた何やら文句を言い、それにまた暴言で返す奥さん。泣き出す女の子。

他人の家庭に口出しはできないけれど、なんというか、残念だなぁと思った。ずっと、負のオーラが出ている、なんだか残念だなぁ、と。私が見たのはほんの一瞬の場面だけであって、もしかしたら普段はもっと、幸せで溢れているのかもしれない、だからこんなところでゴニョゴニョ言うのもどうなんだかな~、と思いつつも、なんだかな~と、思ってしまう。あの女の子が、最後帰る時私にニコッと笑ってくれたように、この先大人になってもずっと笑ってくれていますように、と思わず祈ってしまった。

 

 

 

 

とりわけ特別でもない今日みたいな日常にも、ネタは沢山あるもんだなぁと感じる。よいものも、よくないものも。

人は一日に六万回、考え事をするらしい。

そしてその大半が、ネガティブなものだという。

そう思うと、今日一日がよい日だったと思えるのは、とても素晴らしいことだなぁと思った。

 

 

 

熊本地震からもう三年も経っていたり、パリのノートルダム大聖堂が燃えてしまったり、タイで若い日本人たちが詐欺行為を行なっていたり、毎日ショッキングなニュースで溢れ返っているけれど、それにプラスして(というよりこちらがメインで)自分自身の中での葛藤や漠然とした不安や幻覚のような希望に悩まされたりもするけれど、

 

「心に太陽を持て。唇に歌を持て。他人の為に言葉を持て。勇気を失うな。」

 


今日はこの言葉に励まされた。

明日も生きよう。私の為に。巡り巡っていつか誰かの為にもなるように。