積み木の騙し絵みたいな、ジャンケンみたいな、美容室の外にある三色のクルクルみたいな、そんな生活を、ここ数日は特に、している。
甘辛ミックスみたいな、オジカワみたいな、まぐろソフトみたいな、そういう矛盾が、この陰湿で厭らしい理不尽を生み出しているのかもしれない。そういう時代なのかもしれない。
箱の四隅を移動しながら、中心の対象物を見る。見方を変えれば見えるものは変わる。当たり前だ。顔は正面にしか付いてないし、背中は背にあるから背中だ。
見方を変えたって根本的な物事が変わる訳ではない。今まで見ていた都合の悪いものを、見ないようにしただけだ。
じゃあ私はどうしたいのか。
この世界の住人は私一人なのに、知らず知らずのうちに、クローンを作ってしまっている。